[ 株式会社 洋電社 ]
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91号(平成26年夏号)


ちょっといい話 三原幸二

 当社では月に一度、全社員が集まって会議を行っています。
 十月度の会議の時でした。いつもでしたら最後に会長の話があるのですが、あいにくその日は出張中で、私が話をすることになりました。
 こういう不況の時期なので、話もついついきびしい口調になり、気合も入ってきて、社員たちの表情も真剣になっています。私は社員のみんなと心が一つになったように思いました。そんな時、横の方でクスクスと笑う声がきこえました。
 「何がおかしい!」と私は思わずどなりました。見ると女子社員三人、口をおさえていました。顔は真っ赤になっている。私の顔も真っ赤だったと思います。
 「今の話の中で何かおかしいところがあったのか!」
 小さい声で「いいえ」
 人が一生懸命、話をしているのにしゃべっておったのか!」
 「いいえ」。三人とも消えいるような声になってきた。
 「まあいい。だけど人が話をしている時は聞くのが礼儀。もう少しの辛抱やから最後まで話をききなはれ」。その後、できるだけ冷静に話をしたつもりが、内心はおだやかでなかった。やはりこの頃の女の子にはああいう話は通じなかったのか。どんな話し方をすれば解ってもらえるのか。私の心の中は空虚な気持ちで一杯になっていた。
 会議も終わり、二,三人の人と部屋で話をしていると、先ほどの女子社員三人がおずおずと入ってきて、
 「社長、会議の時は失礼しました。せっかくのお話を途中でこわしてすみませんでした」
 三人がそろって「すみませんでした」と言う目にうっすら涙をためている。私は来てくれるとは思っていなかった。まして、あやまりに来てくれるとは思ってもいなかった。ところで「何で笑ろうたんや?」そう聞くと、ひとりの子のお腹が鳴ったらしい。それをきいた両脇の二人が思わずふきだしてしまったという。箸がころげても笑う年頃。ましておなかがグルグル鳴れば、だれだって笑うにちがいない。話は十分聞いていてくれたとのこと。
 私は大きな声を出した自分が恥ずかしくなると同時に、もし女子社員が来てくれなかったら、彼女たちを誤解したままでいたかも知れない。勇気を出して来てくれた女子社員がすばらしい人に見えてきた。
 「すみませんでした」
 「いやこっちこそすまなんだ。ありがとう、ありがとう」私の声はいつのまにか涙声になっていた。
 すがすがしい気持ちにさせてくれた彼女たちに感謝の念がわいてきた。同席していた人たちも多分同じように思ったに違いない。
  (1993年1月執筆)

・第45回 新春交換会

平成26年1月11日


平成26年度方針
 「務めをはたせ 洋電社」

・洋栄奥様会

平成26年4月16日〜17日
 長野県 昼神温泉『石苔亭いしだ』

・第37回洋電社オープン

 平成26年6月2日
 伏尾ゴルフ倶楽部