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83号(平成22年夏号)


やりきれない話 代表取締役社長 三原幸二

 最近は自分で車を運転することが少なくなった。たまに運転をすると感覚を取り戻すのに時間がかかるし、無謀自転車の餌食になっても困るので、タクシーを利用することが多くなった。
 タクシーの運転手さんもいろいろで、ぶっきらぼうで木で鼻をくくったような返事しか返ってこない人もたまにはいるが、だいたいは話好きな人が多いようだ。景気の話、政治の話、野球の話、相撲の話、食べ物の話、飲み屋の話などなど、話題も豊富で、奥の深い話が聞けることもある。
 先日、雨に降られて、あわてて乗ったタクシーの運転手さんからこんな話を聞いた。
 十歳くらいの男の子を連れて乗り込んできた母親らしい女性が、車に乗るやいなや「この馬鹿たれが、何考えてんじゃ」と言うが早いか、げんこつで男の子の頭や顔を殴りつけ、聞くにたえない罵詈雑言(ばりぞうごん)をあびせたという。
 事情がわからない運転手さんは、目のまえの突然の出来事に止める勇気もどこかへ吹っ飛び、「お母ちゃん、かんにん。お母ちゃん、かんにん。」という子供の声が耳にこびりついて、なんともいたたまれない気持ちになったそうです。
 子供を殴るだけ殴ったその女は「運ちゃん、タバコ買うからコンビニで止めて」と言ってタクシーを降りた。
 しばらくして、女は手にタバコとソフトクリームを持って帰ってきた。
 運転手さんはてっきり、叱りすぎた男の子にやるんだなと思っていたら、女は泣きじゃくるわが子をちらっと見ただけで、ソフトクリームをペロッとたいらげてしまい、タバコをすっていたという。
 その光景を見て、「ぞっとしましたよ」と運転手さんは言った。
 いま、親が子を殺したり、子が親を殺したり、持って行き場のないやりきれなさと憤りを感じることが、あまりにも多いように思う。
 人の幸せは何によって定まるのかは人さまざまだと思うが、おそらく日々安らぐことがないであろう少年が、不憫でならない。
 こんなふうにして育った子供は、親から受けた以上に子供を虐待する親になっていくことが多いそうだが、この少年には、自分の子供にだけはあの苦痛を味あわせたくないと考える親になってほしいと、願わずにはいられない。
 

・第41回 新春交換会

平成22年1月13日


平成22年度方針
 「愚直であれ 洋電社」

・洋栄奥様会

平成22年4月14日〜15日
 和歌山県 川湯温泉

・第34回洋電社オープン

 平成22年6月7日
 伏尾ゴルフ倶楽部